釧路都心部まちづくりフォーラムに参加しました
2024年2月21日(水)釧路市観光国際交流センター(釧路市幸町3番3号)にて、『第3回 釧路都心部まちづくりフォーラム』が開催されました。
釧路市では、以前より釧路駅周辺の再開発を進めており、住民と意見交換をしながらお互いに理解を深めることを目的とした市民フォーラムを定期的に開催してきました。
2022年9月の第1回市民フォーラムでは、次世代に継承するための街づくりについて講師や専門家、市民代表の方々がパネルディスカッションをしました。
2023年1月の第2回市民フォーラムでは、鉄道高架と北大通の整備でウォーカブル(=歩きやすくて居心地が良い)な街づくりにするにはどうしたら良いのか、他県での事例に詳しい専門家とともに検討しました。
今回2024年2月に実施された第3回市民フォーラムでは、どのような展開になったのでしょうか。
テーマは「多様な過ごし方で暮らしを豊かにするまちづくり」
市民フォーラムの国際交流センター1階大ホール会場には、たくさんの椅子がならび、参加した市民は100名以上いたように感じました。開会の挨拶は、釧路市長の蝦名 大也氏(写真左)。
釧路の歴史を大切にしながら、時代が変わっていくなかで釧路の街も変わっていくことが必要であること。そしてこれから生まれてくる釧路市民のために何が必要なのか、何を残すことができるのかを一緒に考えていきたいとお話をされました。
そのあとに、釧路市のまちづくりに深くかかわっている北海道大学大学院教授・高野 伸栄氏(釧路都心部まちづくり推進協議会 座長・写真右)による活動報告などがありました。
釧路駅の高架化事業について市民の理解を深めるため、再開発をどのように進めていくのかなどを改めて説明し、昨年行われた釧路市民によるワークショップについての活動報告をしました。
※公共空間の再整備イメージ図は、釧路市ホームページより抜粋いたしました。
今回の基調講演は、地域主導のまちづくりを支援する広島県福山市在住の三谷 繭子氏(認定NPO法人 日本都市計画家協会 理事・写真左)による「プレイスメイキング」についてお話がありました。出身地である福山市にUターンして、関東で学んだことや起業などで得た知識と経験をもとに、ご自身でもまちづくり活動を実践しています。
その後のパネルディスカッション(写真右)では、「多様な過ごし方を叶えるために、今できることと将来のまちづくり」をテーマに、パネリストの方々の知識や経験などに基づき、さまざまな角度から釧路の街の良いところや課題などを挙げ、今後のまちづくりに向けて様々なヒントが得られるようなディスカッションをされていました。
(パネリストの方々の経歴等は、パンフレットより抜粋させていただきます)
パネリストのお一人、小野寺 理江さんは弊社HPでも何度かご紹介しているデジラポのスタッフさんです。
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くしろの街はどう変わるか
2017年に「釧路市まちづくり基本構想」が釧路市によって策定され、これまで様々な都市計画や事業構想プランが練られてきました。
釧路駅を高架化して、駅で隔たれていた南北の行き来をしやすくすること。タクシーやバスなどがさらに利用しやすくなること。駅前に緑ゆたかな憩いの広場をつくること。駅周辺に公共施設や観光商業スペースなどをつくること。子育て世代や高齢者にやさしい居住環境を整えることなどなど…。
人口減少や空洞化現象、高齢化社会、観光事業など、まちづくり計画には釧路の課題がたくさん盛り込まれており、この街づくりによって釧路全体の活気につながっていくのではないかと考えられています。
一方で、今回の市民フォーラムでの市民からの質疑応答で、多くの税金や国からの補助金などが使われることに疑問を感じている、高架化する必要はない、他に取り組むことがあるのではないか、などの意見が出ました。
様々な意見があるなかで、すでに7年もの月日をかけて街づくり構想を進めています。
もっと多くの市民が関心を寄せて意見を出し合うことも大切なので、市民フォーラムや市民説明会などをもっと開催することが必要かもしれないと感じました。
釧路がこれからどのような形で、だれもが幸せになれるような街になっていくのか楽しみに見守っていきたいです!
参照:釧路市ホームページ(都心部まちづくりページ)